男性の不妊の原因

 グリーン男性の不妊症の原因には、先天性のものと後天性のものがあります。

先天性の男性不妊は、遺伝的な要素が大きく影響しています。また、停留睾丸など、胎児期の成長トラブルが原因で不妊になることもあります。

※停留睾丸・・・先天性の男性不妊の原因の1つ。精巣が陰嚢の中になく、太ももの付け根付近に留まっている状態なので、勃起しても射精することができません。泌尿器科で手術を受けて精巣を陰嚢の中に収める処置を行います。

後天性の男性不妊の原因には、造精機能障害や精路通過障害、性機能障害があげられます。また、薬の副作用や、飲酒、喫煙、肥満、精神的ストレスによって一時的に不妊になることもあります。

※造精機能障害・・・男性不妊の原因の7~8割を占めています。男性ホルモンの異常や精巣の不具合が原因で、健康な精子を十分に作ることができない状態です。この結果、精子の数そのものが少ない、健康な精子が少ない、精子の運動率が低い、最悪の場合は精子がないという状況になります。

通常、1回の射精で数億匹の精子が放出されますが、子宮頸管を進むうちに99%が死滅し、卵子の近くまで達するのは百匹程度、受精に至るのはわずか1匹です。精子の絶対数が少ない、または運動性が低いと受精に至らず、妊娠できない原因になります。

※精路通過障害・・・精巣は健常で精子も十分に作られてはいるが、精子が通る道(精管)に問題があることで、射精しても精子が表に出てこられない状態です。この場合は精管同士をつないで精子の通り道を確保する手術を行います。手術は陰嚢を開いて顕微鏡下で行うので日帰りも可能、回復も迅速です。

※性機能障害・・・勃起障害(勃起不全、EDとも呼ばれます)や射精障害のため精液を射精できない状態です。勃起障害の原因は性欲の減退といった心理的なものや、薬剤の副作用、勃起中枢など神経系統のトラブルが考えられます。

 糖尿病などの生活習慣病が性機能障害を引き起こすこともあります。糖尿病や肥満によって男性ホルモンの分泌が乱れ、精子の産出能力を低下させたり、勃起できない状況を引き起こしたりするのです。

薬剤による勃起障害・・・常用している薬の副作用で勃起障害が起きることがあります。例えば、降圧剤、胃潰瘍の治療薬、高脂血症の治療薬を長期間に渡って服用すると勃起障害のリスクが上昇します。また、抗うつ薬や睡眠薬、精神安定剤を日常的に服用している方もリスクが高いと言われています。

医者複数の薬を常飲している方は、どの薬が不妊の原因になっているのか特定することが難しいので、かかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。